すっかり暗くなった空を見て、

ふと、いつもより明るい気がした。


そうか。今日は満月だ。

しかも雲一つ無い晴れの夜。


車を止めて少しの間空を見る。

月がいつもより明るいせいで星はあまり見えない。


でも、見えないだけで、星は確かにそこにある。

それは昼間も同じ事だ。


きっと人も同じなんだ。

見えても見えなくても確かにそこにある。

そこに存在するということの美しさが。


存在する美しさは、きっと心の中にある。

心の中にはきっと宇宙がある。


太陽が照らす昼も、

月が明るい夜も、

星が輝く朔日も、



空に何も輝かない日はない。